ソノ

カルパテ城の謎のソノのネタバレレビュー・内容・結末

カルパテ城の謎(1981年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

美術がヤン・シュヴァンクマイエルってのとチェコ映画で原作がジュール・ヴェルヌってことで鑑賞。

ヤン爺好きにはたまらんですね!^o^ あのちょっと生々しくてグロテスクな絵や創作物、コマ撮り手法はすぐヤン爺のだと分かります。作品自体が不思議ワールドなのでそのテイストが入ってても全く違和感なし!むしろ不思議テイストパワーアップしてて良い相乗効果!

誘拐された花嫁(オペラ歌手)を探しに主人公の伯爵(兼オペラ歌手)が悪魔城に乗り込むが、そこで見たものは…!?ってなストーリー。
その全貌が分かるまで長いんだけど登場人物がみんないちいち面白い。

伯爵はオペラ歌手なんだけど歌うとガラスが割れるという特技(?)が。思わずカスタフィオーレ夫人かよ!ってツッコんだけど作品としてはエルジェの「タンタン」よりこっちのが先か。
一緒に城に乗り込む男もオツム弱いけど超美形でめちゃくちゃ良いキャラ。ご飯ぽろぽろこぼすし半ズボンだしかわいすぎる!(笑)

悪魔城の住人も城主は何かというとヒゲヒゲ言うし、手下もドミニク・ピノンに似てて同じように怪しさ満点だし(笑)、科学者が頭いいのに頭おかしいっていう、キャラがみんな最高。

今でこそ当たり前の自動扉とかエレベータ、プロジェクターが描かれていて改めてジュール・ヴェルヌってすごいんだな、と。
原作未読なのでどこまでが原作に描かれていてどこからが監督やヤン爺のアイディアなのか分からないけど、お城に溢れるガジェットの数々や部屋の装飾がとても素敵。

最初がとっつきにくかったけどそんなガジェットや不思議ワールド、おもしろキャラでお話にも引き込まれていったけど、けども!
なぜか最後の最後でドタバタコメディ!(笑)
それまでもゆるい笑いの要素はあったんだけど、ビックリするくらいテイストが違う(笑) 急に始まるし三バカ大将かよってくらいのドタバタっぷりだしどうした!?ってwwww いや、好きなんだけど!w

いやぁ面白いわ。
そして事の真相を知ってちょっとほろりとしてね…
結局花嫁さんは死んでいて(まぁそれはわりと早い段階でネタ明かしあるんだけど)、ようやくそれを受け入れることが出来て前に進める伯爵を見て良かったねぇと。

けど最後の最後で結局伯爵死ぬっていうね!?www


SF好き、シュヴァンクマイエル好きにはオススメ!!
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