このレビューはネタバレを含みます
「怖い」と思いながら見ていた。看護師の指示がなければ気胸の措置もできない。勉強して癌治療にあたる姿には「怖さ」しかなかった。ラストも、「なんでここまで...」と恐怖。が、八千草さんの一瞬怪訝そうなリアクションの後の柔らかい表情。「ハッ」とさせられた。意志を確かめ二人で臨んだ闘病の日々、まるで恋人のように手を振り合う姿。心の通った「治療」がそこにはあった。ペンライトの件を父親に電話で告白するシーン。主人公の行動の原点がここにある気がして、その姿がとても愛おしく感じられた。