オーウェン

八月の鯨のオーウェンのレビュー・感想・評価

八月の鯨(1987年製作の映画)
4.8
リビーとセーラの老姉妹は、毎年夏になると、小さな島の別荘に滞在していた。
夏にだけ、その入り江にやってくる鯨を見たいのだ。

少女の頃からずっと、それが夏の楽しみだった。
しかし、今年はまだ鯨が現れない。
代わりに現れたのは、亡命ロシア貴族のマラノフ老人や大工のジョシュアだった。

この物語は、きらめく夏の太陽の日差しの中で、静かに老いていく人々を、温かく見詰めている。

老いてなお、少女の頃から胸に抱きしめている憧れを、八月の鯨に象徴させ、老人たちの細やかな仕草のひとつひとつが、限りなく美しく輝く名作だと思う。
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