南

わらの犬の南のレビュー・感想・評価

わらの犬(1971年製作の映画)
3.5
"This is where I live. This is me."

"i don't know my way home"
"That's Okay. I don't either."

これらの台詞から、『バートン・フィンク』のように象徴主義的な方法を用いた映画だと解釈した。

家は主人公の心そのもの。人物たちは彼の心にある様々な側面のシンボルではないか。

視覚的な点では、青い霧とチンダル現象、闇に浮かぶ古色蒼然とした邸宅が絵画的で印象深い。

サム・メンデスは『スカイフォール』を作る際、この作品を意識したのだろうか。

コーンウォールの田舎DQNたちが人の家 = 心を嬉々として破壊する様子は同年の『時計仕掛けのオレンジ』みたい。

今作のポスター写真やテーマをオマージュした『冷たい熱帯魚』もダメ中年の暴力への覚醒を描いていて併せて観るとグー。

愛車のトライアンフ・スタッグも薄汚れてるけどカッチョいい!
南