若草

赤ひげの若草のレビュー・感想・評価

赤ひげ(1965年製作の映画)
4.0
3時間があっという間のヒューマンドラマ。
小石川養生所にやってくる患者のエピソードがオムニバス的に描写される。
邦画でインターミッションあるの初めて見たかも。
赤ひげが主役ではあるけれど、若い医師の成長物語であり、市井の人々の物語でもあり。
前半のエピソードはあまりに現代と価値観がかけ離れていて、ちょっと付いていけない感じがしてしまったんだけど、後半のおとよの物語にとんでもなく心揺さぶられる。
何も信じない(ようにさせられてしまった)目が印象的。

三船敏郎は豪快さと厳しさと優しさ、チャーミングの同居が素晴らしい役者だなぁ。
いま評伝を読んでいるけど、ご本人も割とそんな感じに思える。
この作品の撮影中、自分で髪と髭を赤く染めて、薬剤が痛くて気分が悪くなっても1年半続けたと書いてあった。
白黒だから髭が赤いかなんてこちらには分からないけど、そういうことではないんだろうね。
黒澤と三船の最後の映画だそう。
若草

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