赤ひげの作品情報・感想・評価

「赤ひげ」に投稿された感想・評価

こころが締め付けられる思いで観入ってしまった。保本とおとよの気持ちの変化はとてもあたたかい。科学的に病気を治す大変さもあるが、貧困による心の病の治療はより難しいと感じた。また雪がとても綺麗だった。129
香川京子さんの妖しく美しく恐ろしい狂女の演技に戦慄。子供が出てくるドラマには弱いのよ。。。
naonyan

naonyanの感想・評価

4.5
BSを録画しておいたものの、音声が聞き取りづらく字幕も出ないので、15分ぐらい見たところでずーっと放置しておりましたが、風邪をひき、外へも出られずやることもなく、やっと鑑賞しました。
あまりに泣き過ぎ、風邪もひどいので、気がついたら周りはティッシュだらけ。頭は余計に痛くなったし体調最悪ですが、赤ひげ!凄かったです。
書きたいことが沢山ありすぎますが、これはすごい。女性の美しさに、三船敏郎と加山雄三のイケメンぶり。もう私なんぞが言うことはありません。大根に聞こえるセリフ回しも味があるし、夏の風鈴、豪雨、雪景色、全てが美しい。文句なしの傑作だと思いました。
beeman

beemanの感想・評価

3.8
保本が養生所での生活を通して成長して行く姿やおとよが赤ひげや保本の優しさで心を開いていく姿が観ていて感動しました。
やっぱり、赤ひげの人間性に魅了されてしまいました。
初見は、1979年10月4日、映画館で鑑賞。 

小石川養成所にやってきた若者(加山雄三)が赤ひげと呼ばれる医者(三船敏郎)と出会って、成長する姿を描いたドラマ。 

雪降る場面、赤ひげの格闘場面、香川京子の狂女の迫力場面が印象的だった。 

黒澤明監督作品群は、総じて高評価をつける作品が多いと思うが、そうした作品群のなかでは「中くらい」の作品だったと思う。 

黒澤明と三船敏郎コンビが最後となった作品。
貧しい人達を必死で診る赤ひげとそこへ不本意に着任した新人医師がその診療所で起こる様々な人間ドラマを通じて成長していく物語。

最高に面白い映画だった。一つ一つのサイドストーリーが濃厚で鮮明な印象を残す。途中にはさむコミカルな赤ひげも面白い。若き加山雄三もとても良い。
黒澤明最後の白黒作品であり、名コンビと謳われた三船敏郎最後の黒澤作品である。

とはいうものの本作の主人公はタイトル・ロールの赤ひげではなく、彼に仕える青年医師・保本登(演じるは本当に若い頃の若大将)の成長物語となっている。

前作の「天国と地獄」後半が実質、仲代達矢と山崎努が主人公だったし、徐々に黒澤明が三船敏郎からその次への世代にシフトしていったような感じがする。

長崎で蘭学を学び、野心溢れる青年だった保本が、最初は不貞腐れながらも小石川養生所で赤ひげ先生のもとで医術を学び、そこに運び込まれた患者と接することで、やがて自らが進むべき道を知る。

悪性腫瘍、細菌、ウィルスと病気の種類は数多いが、もっとも取り除かなくてはいけない病巣とは、すなわち〝貧困〟であると、これがこの映画の根幹のテーマとなっている。

原作の山本周五郎「赤ひげ診療譚」はいくつかの短いエピソードで構成されていて(手塚治虫のブラック・ジャックみたいなもんですね)、その中からいくつかのエピソードをチョイスして一本の映画としてまとめられている。

そのいずれも飢えや貧しさに苦しむ社会的弱者たちのエピソードである。

後半のメイン・エピソードになる女郎屋の娘おとよの部分については、さらにドストエフスキーの「虐げられた人々」の一部から着想を得て、黒澤監督が独自に膨らませたという。

その甲斐あって、おとよ役の二木てるみの存在感が大きい。

二木は5歳のときに出演した「警察日記」でも新劇出身の強者たち相手にして見事に食っちゃった名子役だけど、本作も後半は二木とコソ泥小僧役の頭師佳孝に全部持ってかれちゃっている。
黒澤明最後の三船敏郎起用映画であり最後のモノクロ映画
何故これほどまでに素晴らしい映画を作ることができるのでしょうか…
「人の短い一生ではあまりに足りない、だから名作と呼ばれる本や映画が必要なのだ」
これは黒澤明本人の残した言葉ですが、まさに今作はそういう意味でも必ず観ておくべき映画だと言えると思います
本当に学ぶことが多かったし、とても心が救われました
3時間という尺だけど、さすが黒澤明、最後まで夢中になります
若いうちに出会えてよかった

あと、白い雪の降る冬が映えますね
三船敏郎ほどの日本の俳優はいない!まだ2作しか観ていないですがこの魅力は計り知れない。リメイクをしようとしてもできる俳優がいない。しいてゆえば渡辺謙ぐらいかな!
つくり込みうるさく、さまざまことに厳しい黒澤明が三船に惚れ込み、演技などほとんど思うままにさせるのも納得。この人がでてくるだけで迫力がある。保本が彼に惚れ込み成長していくだけの説得力がある!!
やくざ相手の大立ち回りなんか痺れる。
サモハン、ジェイソンボーンなみに関節を折っていく元祖ポキポキおじさん。

各エピソードが良くて良くて。。
人間としての貧しさとはお金がないことではないと感じた。普遍的なテーマ。

加山雄三若すぎて途中まで気づかなかった。関係ないですが加山雄三トリュビュート新世界てアルバムが最高です!
長いは長いけど面白い。
多分ドラマ化するのが一番かとは少し思う。短編集的な作りと言える。

赤ひげと呼ばれる医者が長である小石川診療所に配属された保本登は、エリート医者ではあるが若さゆえの無知により赤ひげのやり方に反発する。
しかし、そんな彼が様々なこの世の不条理とそれに対して医者ができることのちっぽけさ、ひいては自分の未熟さを自覚して、成長していく物語。

流石黒沢というべきか一つ一つのシーンの作り込みが尋常ではない。
凄まじい陰影のついたライティング(白黒映画なら余計難しいと思う)
常に画面上に厳然とあり続ける自然現象。
佐八が始めておなかと出会うシーンの降雪の美しさは忘れ難い。

後半は、保本と彼の初めての患者であり幼い身なのに娼婦として働かされているおとよとの交流に焦点が絞られるが、これがまた泣ける。
幼い頃から過酷な人生を歩み続けてきたおかげで、完全に世を恨み猜疑心の固まりのような眼をしていた彼女が次第に保本や診療所の人々に心を開いていく、そして遂には大切な人を見つけていく過程が丁寧に描かれる。
それまで、救いのないような悲恋や狂気が展開されていたからこそ、このエピソードに示される希望がより美しく見える。
そして、この残酷な現実を耐え続けているおとよのような人を救い希望を与えるということに、医者という職業が持つギリギリの意義を感じる。

アウトローのトムクルーズばりに、敵の骨を折りまくる赤ひげのバイオレンスもグー!
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