ぷかしりまる

赤ひげのぷかしりまるのレビュー・感想・評価

赤ひげ(1965年製作の映画)
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黒澤作品は最後、終できっぱりと終わるところが好きだな。その限界を自覚しつつも、「医術で貧困と無知に闘い」損得勘定なしに、仕事を全うする大人はカッコいい。人情と成長がテーマであり、蒔絵師と山崎努と少女のオムニバス形式は全て珠玉の名作である。井戸に向かい死者の魂を呼び戻すシーン、涙が溢れる。

好きなところメモ
・蒔絵師の孫が大人の様子を伺いながらもおにぎりをむさぼるところ
・赤ひげが薬を拒む少女に怒らないところ
・雪を溶かして看病するところ
・香川京子さまの狂女
・干してある布団の中で泥棒と少女が話すところ
・山崎努が逝く前に懺悔するところ
・杉村春子が大根でぶたれるシーンの嫌味加減
・少女が快活になる過程
・赤ひげの素手乱闘
・泥棒が最後、少女に綺麗だよと言いつつ見つめ合うところ