Tatsu

テイク・ディス・ワルツのTatsuのレビュー・感想・評価

テイク・ディス・ワルツ(2011年製作の映画)
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喰らった。結論は全然違うけど実質『寝ても覚めても』。いや、『寝ても覚めても』が今作だったのか。行き着く結論はさらにその先まで踏み込んでいく。冒頭の料理シーンの色気と空虚な表情だけ切り取ってもヒロインに説得力がある。近所の男と2人でいる時のシーンは、映画的な省略、カットはされず、その時間の終わりまで見せ、一時として完結させる。対照的にラストは乗り物が止まることなく、回り続けそのままエンドロールへ。シーンのどこを切り取り断絶するかの容赦ない演出が見事。全編にわたって生々しいほどに沁みている生活感も素晴らしい。料理をする、シャワーを浴びる行為の残酷な反復も。
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