耽美で静かな作品でした。一か所を除いて、誰も笑わないのです。若かりし小栗旬さんの主演。
羊の群れに紛れた狼は、
さみしい牙で
己の身を裂く
幼い頃に母親を亡くした高城一砂(かずな)は、父親の友人である江田夫妻の育てられた。姉、千砂(ちずな)は父親に。
一砂は古い家、風鈴の音、赤い血のしたたり、赤い和服の女、かずなはこんな夢を見るようになる。一方、高校の美術室で、絵を描く八重樫葉と出会う。彼女がふとしたはずみで流した血、に惑い倒れてしまう。やがてかずな、ちずなの2人は吸血鬼である事を知る。
ちずなの腕を流れる血を、かずなが口にするシーンが妙に艶めかしい。