湖迦

ダーク・スターの湖迦のレビュー・感想・評価

ダーク・スター(1974年製作の映画)
4.3
金は無いが才がある、カーペンターの長編デビュー作。
マザーコンピューターと爆弾を起動させるコンピューターが別物なので、コンピューター同士の水掛け論の飛ばし合いが観ていて面白い。
誰がどう観てもビニール製のバルーンに足を付けただけの安っぽいエイリアンに、頭の悪い乗組員が長々と振り回される様には思わず冷笑。SFコメディだからなんでもあり!
しかしこの映画の魅力は、何と言ってもダン・オバノンが手掛けた美術ではないだろうか。古い作品では見ることができないようなエフェクトの数々。乗員の生活風景や船内の描写は後のオバノン脚本作品「エイリアン」に受け継がれる。
全体のスケールの小ささが実にカーペンターらしいが、それを補うかのように、オバノンの編集の腕が光る。「2001年宇宙の旅」を知的にパロった傑作。
湖迦

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