ゆみな

ジェラシーのゆみなのレビュー・感想・評価

ジェラシー(1979年製作の映画)
3.6
まだまだニコラス・ローグ監督作品観てますね。

原題『BAD TIMING』で邦題『ジェラシー』ストーリー的にはこれで間違いない。相思相愛ながらも噛み合わない…そして、どす黒く広がっていく嫉妬心。男と女の絡み合う愛情の渦にどんどん巻き込まれていく感覚でしたよ。迷ったら最後抜け出せないし、現在と過去を切り貼りしたような映像に惑わされる陶酔感。決して綺麗なものを映しているわけでもなく、寧ろグロテスクで汚されているような…でも囚われてしまうんだよね。
ちょっと思うのは、好きになりすぎて傷つけてしまうというかさ…自分のものだという証を残したい気持ち?逆に言うなら、自分の全てを汚して欲しいような。そういう気持ちになった事ないですか?そんな感じ。

それにしてもライターよ……。
あのシーンは人間の醜態をみせられたと思いつつも、観ていて切なくなるシーンだったかも。やっと…やっと……自分だけのものになった瞬間。独占欲と征服欲に支配された彼の行動には、ちょっと鳥肌立ちましたよね。


個人的には『赤い影』と同じくらい好きになったかも。
ゆみな

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