焼きぷりん

TIME/タイムの焼きぷりんのレビュー・感想・評価

TIME/タイム(2011年製作の映画)
3.8
時間(=寿命)がお金の役割を果たす社会。25歳で容姿が変わらなくなるとともに、わずか1日という余命のストックが宣告される。スラム街の青年・ウィルは、ある男から100年の時間を譲渡され、タイムキーパーから追われる身となってしまう。

タイムイズマネー。全ての物事への対価は時間。ゆえにこの世の全ては時間次第。時間切れ = 即死というシビアな世界のため、緊張感あるシーンも所々に用意されている。

普遍的な社会問題。時間がお金に置き換わったところで、問題とされるのは格差社会。富裕層は永遠ともいえる命を手にし、スラムではその日の暮らしさえ怪しい。分かりやすさと面白さを兼ね備えた設定といえる。

義賊行為。主人公らは富豪を相手に時間を奪い、民に分け与えるヒーローとして描かれる。銀行強盗などをしていくのだが、これがまあ痛快である。当然、指名手配されているのだが、懸賞金でなく懸賞時間が掛けられているのもユニーク。

アイデア勝負感はあるけれど、筋運びも意外性があり面白い。ただ、スラムの惨烈な暮らしが少しわかりづらく、克明な描写があれば、後半もっと盛り上がるような気もしたなあ。
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