このレビューはネタバレを含みます
2024-70
父エドワードから様々な奇想天外な話を聞いて育ったウィルは、父の死期が迫るなか本当の父が知りたいと望み……。
エドワードが語るのは信じがたい奇想天外な話。でもきっとエドワードの話は嘘じゃない。自分の生きてきた人生を面白おかしく脚色しておとぎ話のように語っているだけで、話の本筋はきっと同じなのだと思う。
印象に残ったのは、魔女の目の中に自分の死に方を見て以来、どんなに危険な場面でも「僕の死に方はこうじゃない」と言って乗り越えていくところ。「死ぬこと以外はかすり傷」ってやつに似ている。本当に死に方を見たわけではないんだろうけど、「こんなことでは死なない」と思えば何事も挑戦しやすくなりそう。
父と息子の親子愛、エドワードとサンドラの夫婦愛、そして全力で人生を駆け抜け妻と息子を何より愛したエドワードの真っ直ぐすぎる生き様に胸が熱くなる。一度きりしかない人生をどう生きるか考えさせられる作品。
