あかり

ビッグ・フィッシュのあかりのレビュー・感想・評価

ビッグ・フィッシュ(2003年製作の映画)
3.8
明るいティムバートン。
にわかには信じられないような話を真実だと言ってみんなに話す父親、それを心底嫌そうに見つめる息子。二人の間の確執は周りの人間が思っている以上に大きいもので、それから父親が病に倒れるまで父親と向き合おうとしてこなかった息子の後悔。それらを暗く描くのではなく、ユーモアたっぷりに表現されている。

自分の最期も他人の最期も誰も予想なんてできないし、人は黙っていても黙っていなくても死んでいく生き物です。お父さんは想像力で自分の人生にちょこっとだけ彩りを加え、その人生を華やかに飾り付けたお皿に盛り付け周りの人に話して聞かせることで、みんなを笑顔にし、幸せにしています。父親が死ぬ間際に息子が聞かせたお父さんの死に方。誰もが望むであろう死に方だろうなと感じました。ただそれを実現できるのはほんの一握りの人間だけ。結局お父さんもその理想が叶うことはなかったのですから。
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