放課後の女子中学生

長い灰色の線の放課後の女子中学生のレビュー・感想・評価

長い灰色の線(1954年製作の映画)
4.4
モーリン・オハラとタイロン・パワーの出会いが良すぎる… グローブを蹴り飛ばしたあと落ちた帽子を拾って被せる所作!!!
オハラがなかなか声を発さないのが更に魅力を引き上げている。キスを迫るポーズにも萌える〜!!!!!!!!!そして彼女が事切れる瞬間を撮っているのに泣ける…

夫婦の人生を撮るという行為は即ち家という空間を撮る行為であり、若き日に夫婦2人がキスをしたキッチンに佇む老いたタイロン・パワーを見て泣きそうになった。そのあと教え子たちがわんさか押し掛けてくるところで無事泣いた。ロバート・フランシスが来て更に泣いた…

ラストもめちゃ泣いた。青空をバックに撮ることでオハラたちが手の届かない隠世から見守っていることを印象付けており、パワーとは決して同フレームには同居しない。カメラの切り返しは決して分断だけを表すものではないと勇気をくれる。「Auld Lang Syne」が沁みる

食堂のロングショットですぐさまタイロン・パワーの位置を観客が把握できるように演出されているのも地味ながら流石である