前作のキャストを引き継ぎつつ、長門裕之・天知茂・浜木綿子らを招いてキャストはかなり豪華になっている。
前作よりは落ちるものの、これも少し変わったアクセントを入れていて悪くない。
関東軍が慰安婦を確保するため、ヤクザを使って飛田遊廓の女郎たちを調達しようという凄まじくひどい話。
概ねは正義の鶴田浩二vs悪の敵ヤクザという構図ではあるが、その生態系の上に日本軍が座しているというのが特色。
敵ヤクザである遠藤辰雄ですら軍に利用された道化でしかない。
最後の立ち回りも、敵ヤクザを蹴散らした後はでようやく黒幕である軍人・渡辺文雄とはラスト数分でようやく対面する。
普通の任侠映画というのは序盤から主人公と敵ボスが絡みつつ因縁を作っていくので、構成の点でも異色。