チッコーネ

驟雨のチッコーネのレビュー・感想・評価

驟雨(1956年製作の映画)
2.7
小津映画にも似た長屋もののホームドラマだが、演出や編集は時にやわらかで、舞台のように流麗な動きも。
しかし提起されたジェンダー問題は解決されずで、作風はかなり斜めに構えている。シニシズムを持ち込むのは大いに結構だが、終始陰鬱で楽しみがなく、時折笑いを運ぶサブキャラは、どこまでも間抜けなだけ。
監督の後年の秀作に比べ、まだ突き抜けていない。