ポレポレ

七人の侍のポレポレのレビュー・感想・評価

七人の侍(1954年製作の映画)
5.0
NHK BSの『プレミアムシネマ』で鑑賞。

歴戦の智将 島田勘兵衛(志村喬)。
勘兵衛の姿に憧れて弟子入りする若侍 岡本勝四郎(木村功)。
勘兵衛の人柄に惹かれた片山五郎兵衛(稲葉義男)。
勘兵衛のかつての股肱で長槍の使い手 七郎次(加東大介)。
愛想が良く薪割りが得意な林田平八(千秋実)。
淒腕の剣客 久蔵(宮口精二)。
一行に勝手について来た“竹千代”(三船敏郎)。

7人の浪人だけでなく村人たちそれぞれのキャラクターの描き分けが巧みで、全く混乱しなかった。よくある「強い侍-弱い百姓」という構図を打ち破る、双方共に生きるために強かで打算や擦れがある生身の人間として描かれている点もいい。

戦いの場面はもちろんのことだが、家族を皆殺しにされた久右衛門の婆様(キクさん)が野武士の斥候(上田吉二郎)に鍬を持って迫り、仇を討つ場面も凄かった。戦いを終え、田植えに勤しむ村人たちの活潑な様子と、用済みとなり去っていく浪人たちの暗い様子との対比が何とも言えない。
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