がみおー

七人の侍のがみおーのレビュー・感想・評価

七人の侍(1954年製作の映画)
3.7
なんだかんだで見てなかった邦画最高峰の傑作を誠に恥ずかしながら今になってようやく鑑賞。

感想としては、普通に面白かったのである。こういう言い方をすると怒る人もいるかもしれないが、私からすればいい意味でかなり裏切られた形なのだ。
もう50年程前の白黒映画で、お世辞にも画質音質は良いとは言い切れず、また現代の整えられた撮影環境とも違いすぎる。そんな中で「現代の映画に染まりきった」私が普通に観れて何の違和感もなくこの作品を最後まで物語に集中して楽しむ事が出来たのである。
映画史に関して何も知識はないので100%憶測で語らざるを得ないが、この作品及び黒澤明監督の作品は、これら以降のスタンダードとして確立させられてしまったのではないかという事である。物凄く乱暴に言ってしまえば全てではないにしろ、これ以降は今まで私が純粋に楽しんできた作品でさえも模倣に過ぎないという事なのかもしれない…。
そんな事を鑑賞終了後に考えさせられてしまった。一種の衝撃をこの映画は私に残していった。