すばる

七人の侍のすばるのレビュー・感想・評価

七人の侍(1954年製作の映画)
4.8
初めて見たクロサワ映画。白黒であること、古いこと、クロサワアキラという名前の威厳から、自分には楽しめない映画なのではないかと危惧していたが、まったくの杞憂だった。むしろ、下手な現代の映画よりも娯楽性が強く、3時間と長いにもかかわらず片時も退屈することがなかった。キャラが立っているとはまさにこのことで、すべての人物に強い個性があり味がある。そして人物同士の絡みもときにコミカルだったり、心温まったり、あるいは悲しかったりと飽きさせない。戦闘シーンの迫力はハリウッドの戦争映画もかくやというほど迫真。降りしきる豪雨のなかでの最終戦は漂う悲愴感があまりにも凄絶。傑作中の傑作。
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