Mashirahe

七人の侍のMashiraheのレビュー・感想・評価

七人の侍(1954年製作の映画)
4.9
長いがまず飽きない。しかし、後半部分、更にはラストが強烈すぎて前半が吹き飛んでしまった。
刺しても切られてもすぐには死にはしないし、鉄砲を撃たれたら凄腕も意味をなさないし、群れである農民は群れゆえに底が知れず、恐れられていた得体の知れぬ野武士よりも、あるいは如何なる化物よりも怖い。
逃げ出す野武士に群がる竹槍の山。七人の侍が繰り出す愛と感動のドラマをも食い潰し日常へと、田植えへと向かう群れの恐ろしさ。
少数の強者が紡いだ物語は蹂躙され、多数の弱者が営む生活が世界を支配していく。
これほどのものは見たことがない。

でもちょっと寒そうだったな。 ちょくちょく息白いぞ
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