BOB

青空娘のBOBのレビュー・感想・評価

青空娘(1957年製作の映画)
3.5
増村保造監督と若尾文子が初タッグを組んだ青春ドラマ。

「青空さんこんにちは」

増村保造監督作品、初鑑賞。

昭和のシンデレラ青春ドラマ。『青空娘』という題名がまさにという感じで、観ているこちらが恥ずかしくなってしまうほど突き抜けて爽やかで清々しい。コメディ映画ではないと思うのだが、スクリューボール・コメディかと思うほどからっとハイテンポで話が進んでいく。

若尾文子の魅力にやられた。元気溌剌とした器量の良い娘で、老若男女問わず誰からも愛される。逆境でも決して挫けず、明るく力強く生きていく姿に共感を得る人が多いのではないだろうか。あまりに完璧な娘すぎないかとも思ったが、そんなことはどうでもよくなってしまうほどの輝きを放っていた。

ピンポン大会。赤電話の赤と、ピンク電話のピンク。銀ぶら。

一本松の生えた海岸で空に向かって「おかあさ〜ん」「さようなら〜」などと叫ぶ姿は、真面目に見ていられないほど小っ恥ずかしなる。

女中の先輩とクラブのママのドンと構えた姉御感が良い。

戦後12年ということで、満洲国やら若い政治運動家やら、戦争の傷跡も垣間見えた。

犬の名前"Cal"って、『エデンの東』のジェームズ・ディーンからとったのかなぁ?

「りょーかい」🫡

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