あやや(若尾文子)主演の大映映画。というより大映テレビ(70年代後半、80年代の増村作品)。てか、ほとんど「少女漫画」の世界。
不幸な境遇だが終始明るく、ポジティブ。何か特別な出来事が起きて、彼女のキャラクターが変わることはない。周りのキャストは、あややに完全に合わせる格好で配置されていて、まるで明るい「赤いシリーズ」を観ているみたいだ。
あややのスタイルは、襟小さめ、半袖白シャツの裾を赤いサーキュラースカート(みたいなやつ)にインした、完全に『ローマの休日』のアン王女ルック。だから映画の中で不幸な立ち位置でも、スクリーンから立ち上る雰囲気は、妙に色っぽい「王女」そのものだった。
DVD(10/16/2014)