難解だとか言う批判もあるらしいけど、 この映画で「論理的に何かがわかる」ことはそんなに重要じゃないと思う。
感覚的にＯＫならＯＫだよ。
「恋する惑星」のころから、ウォン・カーウァイの映画は、ぶっこわれ気味なストーリーが 魅力なのだし、細かいことは気にしない。
自分的にはかなり気に入った作品。
公開時に観たのだけど、思ったほど映画館に人がいないのがちょっと残念だった。
愛する人と一緒に観るといいよ。
映画の最中にずっと手をつないでね。
そうすれば２人が出逢って今ここに一緒にいる奇跡を感じとることができるかも。
それくらい、お互いの気持ちの温度差が 噛みあわないことで男女の恋愛がなくなってしまったり、ちょっとしたタイミングや状況で一緒になるべき人がすれ違ってしまったり、そんなせつなさが 伝わってくる映画です。
未来的な映像と過去の組み合わせ、斬新なタイムラインの切り方、香港という街にある人間の欲望と猥雑さ、ジャズやオペラなど幅広いジャンルを組みあわせた選曲など、雑多なものが混じりあったこの感じは、東洋人の発想でしかできないでしょう。
キムタクは、さすがに日本人としては身近すぎるタレントなので、
この耽美な作品のなかに彼が出ていることの違和感を感じてしまうのはしかたないかな。
彼を知らない外国の人が先入観なしに観たらカッコよかったのではないかと思う。
