映画狂人

イタリアにおける闘争の映画狂人のレビュー・感想・評価

イタリアにおける闘争(1970年製作の映画)
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商業映画との決別を宣言し、ゴダールを中心に結成された政治的映画を製作する集団=ジガ・ヴェルトフ集団による第五作目。
いわゆる「ゴダール、政治の時代」
手元だけを映した食事風景や後頭部のみを映したカットなど構図の面白さが際立つ反復構造と自己矛盾を抱えた末のイデオロギーを求める革命闘争。
一個人に於ける労働と実践、社会に於ける赤と黒のマルキシズム。
当時ゴダールの妻だったアンヌ・ヴィアゼムスキーも少しだけ出演し真っ赤な思想に鮮血を添える。
ゴダールの膨大な作品群は30本以上観ていても未だ終わりは見えず、これはもはや
「ゴダールにおける闘争」である。
この長い長い闘いに終止符が打たれた暁には祝杯をあげようと固く誓った。
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