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イップ・マン 葉問の福福吉吉のレビュー・感想・評価

イップ・マン 葉問(2010年製作の映画)
3.5
中国から香港へ移住したイップ・マン(ドニー・イェン)とその家族は詠春拳の武館を開いて生計を立てることにした。貧しいながらも少しずつ門下生が増えていったが、香港の武館を仕切る洪拳のホン師範(サモ・ハン・キンポー)から武館を開くための各武館の師範たちと闘うことを求められる。

本作では香港での武館立ち上げにかかる物語とボクシングと中国武術の闘いの物語が描かれており、どちらも静かな流れから見応えのある闘いに移る展開で緩急が上手くついていて、とても観やすい作品になっています。

武館立ち上げの話は、イップ・マンの人情深さと金儲けの下手さが描かれていて、イップ・マンとその家族が犠牲になり困窮する様子はとても悲しいですが、どことなく温かみを感じるエピソードになっています。やがて、ホン師範ら香港の武館の師範たちとイップ・マンの対戦はスピード感のある武技のオンパレードで観ていてとても盛り上がりました。特にホン師範との闘いはホン師範の体重で揺れる足場と相まってアクロバティックになり面白かったです。

後半のボクシングと中国武術の闘いは、イギリス人ボクサーが悪役として中国武術を卑下する展開になり、ホン師範やイップ・マンがリングで闘う姿は単純明快な構図ですが、ボクシング対中国拳法のアクションはなかなか珍しく、とても面白かったです。

とにかく拳法アクションをたっぷり堪能できるので非常に満足感の高い作品になっていて、とても面白かったです。

鑑賞日:2022年9月26日
鑑賞方法:BS/CS ザ・シネマ
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