のんchan

マディソン郡の橋ののんchanのレビュー・感想・評価

マディソン郡の橋(1995年製作の映画)
4.7
3度目の鑑賞。今回が一番沁みた💗
この作品こそ、観る年齢で感想がガラッと変わる。
今回泣きどころが変わっていた自分に驚いた😭

これを不倫映画で片付けては残念。
そうとしか思えない方はきっと燃える体験をお持ちではないと言うことかもね?

イーストウッドが製作、監督、主演を務めているが、原作者のことを今回初めて調べてみたけど、ご本人も小説になるような波瀾万丈だったんですね。36年の結婚生活に終止符を打ち、妻も知っている女性と再婚していたのね。



母親の葬儀で遺言内容を長男と長女が知るところから始まる。初めて知る母の24年前の熱い恋。

フランチェスカはイタリア人、アメリカ兵だったリチャードと出会い、結婚でアイオワ州マディソン郡に渡り、小さな農場主の妻になった。長男17歳、長女16歳を持ち自分の夢はどこか彼方へ、日々単調で平凡な暮らしをしていた。
ある日、牛の品評会へ夫と子供たちが出掛け4日間留守にした。
その時、道に迷ったカメラマンのロバートから声を掛けられ、開放感でいっぱいのフランチェスカは、ロバートの魅力に一瞬で惹き付けられるのだった。
世界中を渡り歩き、話題が豊富、笑いのツボも一緒。こんな理想の男がいるのか?と夢見心地。
ロバートが入ったお風呂に浸かって「彼の全てがエロチックに見える」と思うのだった。

ロバートは離婚歴があり、仕事で周る世界中に友人がいると言う。
フランチェスカは自分もその他大勢の中の一人なのか?と不安になる中、ロバートは精一杯の気持ちを伝える「僕の今までの人生は君と出会うためのものだった。なのに僕は明日去る、君を残して...一度だけ言う。これは生涯に一度の確かな愛だ。」ロバートはフランチェスカに面白みのない人生を切り替えてくれる勇気を心から望んでいた。


こんなにキスシーン多かったかな?と今回思ったけど、いやらしさがまったくない。
大人の恋は若い時と違って気持ちの濃度が違うのよ。

しかし、私の涙がドッと流れたのはリチャードが亡くなる前にそっと呟いた言葉だった。
「フラニー、お前にはお前の夢があったんだろう、それを与えてやれなかった。でもお前を愛している」😭夫から広い心で愛されていたフランチェスカ。こんなに優しい男を置いて行かないで正解だったよね。

しかし、子供たちが見つけて読む母親の日記には、毎日ロバートを思わない日は一日もなかったとある。
息子にしたら、自分の母親が不倫だなんてまるで想像が出来ず不快で立腹(男はそういう生き物?)
娘は興味津々で一つ一つの真実を知りたがる(私も母のこと知りたかった)
その時、子供たちは既にアラフォーとなっていた。全てを知った後で、自分たちのこれからの人生を深く考え直す時間となったのは良かった。
生きている時の母の身体は家族のためにあったのだから。
お墓ではなく、想い出の川に散骨して欲しいとの母の希望。
あの世ではロバートと一緒。魂は自由であって良いと思う。


イーストウッド(当時64歳)昔観た時はちょっと老け過ぎじゃない?アラフィフ設定でしょう?と思ってたけど、今回はギリギリセーフって感じ。若い頃からオデコ広めだもんね?他の作品では観れない甘い雰囲気がとても素敵でした💓

そして女性として最高に良い時期だな〜と思えたメリル・ストリープ(当時45歳)は本当に美しいし色っぽい✨
20歳近く離れているけど、2人の関係が凄く自然で違和感がない。

究極の4日間を応援したけど、また、家族と離れない決心をしたフランチェスカは良妻賢母を尽くして良かったとも思えた。きっとロバートと一緒に行っても後ろ髪引かれたままで上手く行かないだろうから。

しかし心の中なんて、家族でも解らないものよね...信じていれば良いと思う。

また数年後に観直したい🥰
のんchan

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