階級の話。
階級の頂点が退場する(ほぼ全ての登場人物が退場させた)事で始まるお話。
高校3年間(ともすればクラス替えまで)有効な階級で、その振り分けも場の空気と連続した今まで・これからに依る所も多分にある。
その役割に甘んじたりポジションの維持ばかり気にしていると心や友達など掛け替えの無い物を失う。
主人公は体裁を気にしつつも、映画好きという自我を隠さない。
階級で言えば最下層か、サッカーの振り分けのシーンの意味を考えると最下層の更に下、むしろ場外かもしれない。
全校集会で大勢に嘲笑を浴びせられても映画好きというスタンスを崩しもしなければひたむきな姿勢も一切変えなかった。
だから、ラストで序列2位の涙腺にクリティカルヒットを決められた。
超格好良い主人公。
神木隆之介さん、東出昌大さん、松岡茉優さんの３人の演技が特に絶妙。
くすぶった青春真っ只中、という役どころの神木隆之介さんが神憑ってる。
ルックスは良いのに『少なくとももうあと5年は間違い無く童貞だろう』と確信出来る雰囲気ビンビンですごく良い。
東出昌大さんの根がすごく良いからカースト最下位とも対等に話せるイケメン、の感じすごい。
本当にそうっぽいから嫌味な感じが全く無い。
松岡茉優さんのカースト上位にすり寄ることで良い思いしてるドブみたいな性格(本当はせいぜい中の上、感)もすごい。
仕草やセリフのトーンのセンスがいつでも冴え渡ってて普通に嫌な奴に思えた。
見た目が良いのに性格悪くないといけない過去を持ってそう&自我が肥大し過ぎてアラフォーになっても独身・彼氏無しな未来にそれなりの確率で辿り着きそうな嫌な奴具合なのにやり抜いててすごい。
