ペペロン

桐島、部活やめるってよのペペロンのレビュー・感想・評価

桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)
5.0
終盤の屋上での前田(神木隆之介)と宏樹(東出昌大)のやり取りが素晴らしい演出でした!

宏樹の純粋ななぜの問いに、前田が照れながらもイキイキと答える。そして、それを聞いた宏樹は、自分を恥じる表情をみせ、その場を去ります。この2人のやり取りが本当に素晴らしい演技でした。また冗談混じりにカメラを向け合いながら、やり取りをする演出もすごく良かった、、、

最後、野球場を眺める宏樹は、桐島へ電話をかけて物語は終わります。

人よりなんでも上手くこなしてしまう宏樹は、野球部の練習をサボり、恋人といる時もどこか上の空。前田とのやり取りの後、野球場を眺める宏樹は、何を想っていたのか、桐島に何を伝えようとしていたのか考えてしまいましたー!

この映画では、スクールカースト下位として描かれている文化部の登場人物が、失恋などの悲しい、悔しい気持ちを自分の情熱を持ってる活動で昇華し、プラスへとしてました。

将来プロになれるわけでもない、賞賛されるわけでもない、はたから見てかっこよくないかもしれないけど、情熱も持てるものがある人は、かっこよく強いなーと思いました!

最後の野球場を眺めている宏樹の姿からは、空っぽだった自分を変えようとしている意思を感じました!
僕は、この映画の主人公は宏樹のように見えましたー!

原作があるみたいで、どう描かれているか分かりませんが、映画では、様々な登場人物の視点で描かれてます。観る人によって感情移入する対象が違うし、いろんな見方ができる映画です!
ペペロン

ペペロン