まこぞう

夜の鼓のまこぞうのレビュー・感想・評価

夜の鼓(1958年製作の映画)
3.5
厳めしい時代劇かと思ったら大好物な女房不貞話。好色顔の森雅之がハマり役。
羅生門みたいに各人の証言を元に話を推測していくので皆が疑わしく、観ている方も油断が出来なくてスリリング。
まったく女房が悪いのに同情を覚えてしまう演出の巧みさに感心。この時代としてはかなり進んだ視点だと思った。
マンチェイスに並走するカメラが作る画のダイナミズムはもはやアクション映画。
たった1発の誤ちが起こす地獄を見事に描いた素敵な作品でした。ただ少しくらいはユーモアも欲しかったかも。
まこぞう

まこぞう