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カンフー・パンダのBOBのレビュー・感想・評価

カンフー・パンダ(2007年製作の映画)
3.8
『シュレック』『マダガスカル』に続く、ドリームワークスの人気シリーズ『カンフー・パンダ』第1作。

ぽっちゃり型でなまけ者のパンダが、カンフー・マスターたちを差し置いて、村を守る救世主に選ばれる。差し迫る最大の脅威から、村を守ることができるか。

"Yesterday is history, tomorrow is a mystery, but today is a gift. That is why it is called the present."

期待していた以上に楽しめた。映像だけでも満足できるほど、アニメーションのクオリティが高かった。アクションシーンはどれも楽しいし、カリスマ性のあるヴィラン・タイランを筆頭に、キャラクターたちも興味深かった。

師弟関係の拗れが発端となるストーリーは、どことなく『スター・ウォーズ』を想わせるが、"選ばれし者"となった理由が、血筋でも、秀でた特別な能力も持っているからでもない所がユニーク。

カンフーマスターたちが生活する翡翠城や、タイランが収監されている牢獄、武陵源をモデルにしているであろう吊り橋など、建物や風景の創り込みが素晴らしい。サムライ風手描きタッチのオープニングシークエンスも、抜群に格好良かった。

アクロバティックなアクション。カンフーアクション、吊り橋アクションは勿論、登場シーンの決めポーズなど、各動作がいちいち格好良くて、見ていて飽きなかった。

中国描写、カンフー描写が巧い。鍼治療、急所打ち、獄中のタイランを縛る亀の甲羅状の梗塞具。動物を模倣した型(鶴、蛇、熊、虎、猿、カマキリ)。脂肪が多いから急所が突かれづらい、など。

豪華な声優陣。鑑賞中には判別できず、エンド・クレジットで知ったものが多かった。ジャッキー・チェンが参加していたのには驚いた。次作からは声優陣のことも頭の片隅に置きながら鑑賞しようと思う。

ハンス・ジマーのチャイニーズ風音楽が効いている。

"One often meets his destiny on the road he takes to avoid it."

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