あべ

それいけ!アンパンマン いのちの星のドーリィのあべのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

こういう主題はめちゃくちゃ好き。
だからこそアンチテーゼ的に考えちゃうなあ。
果たして自己犠牲は美徳なのか?とかね。
男声コーラスのアンパンマンマーチといい、とても残酷な話に見えた。
最後は無理やりハッピーエンドに持っていったけれども。

死んだらそいつの能力が残した能力は解除されるって割とあるあるだけど、そんな都合のいい話があるのか。

アンパンマンの立場からすると、自分が命懸けで助けた人の命で助かることって相当辛いんじゃないだろうか。

こういう利他精神って日本独特のものなんじゃないだろうか。
「自分らしさ」が持て囃される昨今においても受け入れられ続けるアンパンマンって相当日本人に根付いた精神なんじゃなかろうか。
などなどいろんなことを考えさせられる。

ただ個人的に好みじゃなかったのは、ドーリィの心境変化がいのちの星の炎が弱まることで起こったということ。
天から降ってきた命の星、つまり人間の価値観の外にある存在が特定の価値観を肯定するような見せ方はやめてくれーってなった。
もっと他者とのドラマの上でドーリィの心境が変わってくれた方が好きだったなあ。

どうすればいいんだろうと顔を埋めるドーリィに対して、「星が綺麗だ」って返すロールパンナカッコ良すぎる。こういう飛躍したセリフ好き。
そういえばロールパンナの左のハートが青いのいいな。示唆的に見える。

バイキンマンってそうやって生まれたんだ笑
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