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ローマの休日のkonoのレビュー・感想・評価

ローマの休日(1953年製作の映画)
3.0
この時代だからこの終わり方で面白くなるんだなが見た後の感想。

見ながらどんな展開になるのだろうと色々予想したが、特にまさかの展開はなくそのまま終わった。

まさかの展開はなかったが、男があまりにも酷い奴過ぎて勝手にプリティウーマンみたいな映画だと思っていただけに自分勝手さに驚いた。

こんな自己中の男とあのローマ観光がどう結びつくのかが気になり見続けていると、アン王女が助けてと叫んだ時に助けに行き、男が殴られるとアン王女がやり返し、男が水に落ちるとアン王女も水に飛び込む→この後にキスが来るので共通の敵に立ち向かう高揚感と恋愛の高揚感がごちゃ混ぜになっているように推察する。

あれは本当に恋愛なのだろうか?
あの2人の身分を度外視して付き合った場合、うまく行く可能性が想像出来ない。知的で品があり純粋な女と狡くて擦れていて怠惰な男を一般的に見るとダメ男(ひも)に引っかかった若い女と言えなくもない。
(これがイタリア人ならジゴロに格上げされ少しは決まるのにと残念。)

この2人の場合、「絶対に結ばれることのない関係」という事実が2人を物語の主人公にさせ、それに酔っていた事は間違いなく、それを恋愛と定義するかは人によるのかと思う。

カメラマンの職業は繊細というか細かい事に気づく人が多いので(気付けないと売れないので)あのカメラマンの人物描写は映画だなぁとどうでもいい事を考えながら観てしまう。
知らない方が楽しめるという事もあるものだと実感する。

イタリア人の描写がコミカルでそこが楽しい。
ベーネベーネとか、ミアーモーとか大袈裟で楽しむ為に生きるというシンプルさがイタリア人いいなぁと思う。

映画を作った人もそんなイタリア人に魅せられてこの映画を作ったのではないかなぁとか考えると楽しい。
ところで誰が作ったんだろう?
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