かなむパパ

ローマの休日のかなむパパのレビュー・感想・評価

ローマの休日(1953年製作の映画)
5.0
さてさて…5月中に観た映画のレビュー…仕事のストレスか疲れか…はたまた昔からの一夜漬け気質からくる怠慢なのか…たまり過ぎて…ようやくこの作品をもって追いつく事に。

自伝的生涯ベストの作品、第5回。

こっちの地域だけなのか?それとも全国的なのか?オードリー・ヘップバーン展記念なのか、ローマの休日がリバイバル上映されてたので、久しぶりに妻と観に行った。
私も妻も、もう何十回(さすがに大袈裟)も観てる映画界屈指の名作。映画に興味がない人でも名前は聞いたことはあるだろう。
市民ケーンや81/2のような芸術的名作というよりは、タイタニックや風と共に去りぬ のようなエンタメ的な名作(そう考えれば、ゴッドファーザーなんて、芸術的にもエンタメ的にも共に最高傑作の1本だよね)。
初めて観たのは…おそらく20代始め、大学時代だったと思う。多分ビデオ。当時ビデオレンタルショップでバイトしてて、まぁいろいろ(違法…当時はお店でも普通にやってた…)ダビングして観まくったよ。
彼女はいなかったなぁ…憧れてた人はいたけど。からの、いわゆるアバンチュール恋愛ストーリー。
夢見たよ…オードリーみたいな可愛い女性との恋に。それと…イタリアに。幼少期に観た、母をたずねて三千里の最初の舞台であるイタリアに憧れてたのもあり、この映画からうけた感動や感情は、今でも人生のノスタルジーとして深く刻まれてる。
ラスト…人気のなくなった会場後に、グレゴリーペックが一人佇んでいる。そして出口の方に振り返り歩き始める…。これでよかったのだと…でもやはり後悔の念と…大人の男の哀愁を感じさせる映画史に残る名シーン。
人生経験未熟だからこそ故に、感動は勿論だけど、これからの自分の未来(出会い、出来事)に大きく夢を感じた映画でもある。

何度も観たけど初めて思った事…あの写真を渡した時に、オードリーは、やばっ弱みにぎられたって思ったかもな、って…。
人間歳をとると、良くも悪くもいろんな善悪を経験して…純粋じゃなくなるよね…。そういう事を微塵でも考えた自分に、ショックを感じたよ…。