Sankawa7

肉体の門のSankawa7のレビュー・感想・評価

肉体の門(1964年製作の映画)
3.6
WOWOWオンデマンドにて

鈴木清順監督作品

70年前の作品ながら、80年代にも五社英雄監督がリメイクしたカルト的名作
※なんども映画化されているとの事

若い頃これを見た時はほとんどポルノ映画かと思ったが、いま見ると、戦後の闇市、復員兵と家族を戦争でなくした女たちの生と性を鋭いアングルから切り取った名作だと理解した。

スタジオ内だと思われる彼女らが根城とする廃墟と、まだアメリカ🇺🇸兵が肩で風切る闇市の明るさの対比、役者さんの顔を照らすライティングの使い方、当時の言い回しを再現する演技、どれをとってもレベルが高い。

主人公の宍戸錠、野川由美子、どちらの肉体美もお見事。 この時代に胸まで見せてるヌード描写に驚きつつ、カメラワークで体と表情にて、上手く綺麗な裸体を切りとる鈴木清順監督の手法は一級品。

牛🐮の解体シーンは壮絶。生と死を象徴する。当時の人はこんなシーンも日常だったのだろうな。
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