Joker

終わりなしのJokerのネタバレレビュー・内容・結末

終わりなし(1984年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

死んだ人物が「自分は死んだ」とカメラに向かって言うオープニングはかなり異質で斬新だった。

アンテクの妻が感じる寂しさと、それが強まっていく過程が良く伝わってきた。何とか寂しさ、そして夫のことを忘れてようと努力するも結局忘れることが出来ず、最後に夫の後を追ってしまうのが悲しすぎた。

このアンテクの妻を演じる女優が綺麗なんだけど、どこか孤独感や空虚感を漂わせていて、役にぴったりで見事な配役だと感じた。

全体的に人の心情や人間味を描くのが上手だった。シーンで言うと英語しか話せない男とベッドを共にした後に、ポーランド語で自分の思いを吐き出すシーン。人は本当に辛い時理解してもらえるかはどうでも良くて、とにかく自分の気持ちを吐き出さずにはいられないもの。分かってもらえないのは分かっているけど、とにかく自分が感じる寂しさや罪悪感を吐き出すところが、とても人間味に満ち溢れてた。また、催眠術で夫婦がお互いが見えるシーンで、言葉を発せず手だけで意思疎通する所も、観ている我々には意味が分からないが、彼らはしっかりと分かっている所から、自分たちだけの会話方法をもつ彼ら夫婦の仲の良さ、愛しあっていたことが伝わってきた。

全体的に悲しさが漂う映画ではあるが、人間関係や感情、さりげない描写から人間味がとても伝わってくる作品だった。ラストのシーンはハッピーエンドとれるのか、そうでないのか決めることが出来なかった。
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