映画初心者

ゴジラの逆襲の映画初心者のレビュー・感想・評価

ゴジラの逆襲(1955年製作の映画)
3.5
ゴジラ2作目。1作目の傑作さと比べて見劣りする部分が多いですが、ゴジラ映画としては良作と思います。2部構成の作品で前半は大阪、後半は北海道が舞台となります。特に前半部が面白いです。ゴジラがまたやってくるという恐怖、しかし防げない巨大怪獣。1作目と比べて特撮の出来も良く感じました。しかし、後半部の北海道編は話が停滞してしまっている。前半部に比べて特撮の魅力も薄いため、前半がピークだったなと思います。

好きなシーンは、灯火管制が発令され町の明かりが徐々に消えていくシーン。このシーンの前にネオンで華やかな街を描いていたため、この対比によってグッと危機感を映像で感じられた。エヴァのラミエル戦のようにどんどん町の明かりが消えるという描写は視覚的に危機がわかりやすくて良い。また、ゴジラを海に戻そうと照明弾を放つシーンも良いです。真っ暗な街中、海の方だけが照明弾で明るくなっている。人物の背中を映して明るくなった海を見つめるショットはカッコいい。
特撮として好きなところは、大阪編におけるゴジラ対アンギラスで大阪城が壊れてしまうシーン、そして埠頭のガス工場?が爆発してしまうシーンは立体的な爆発で良かった。

残念な点としては、早回しによって安っぽい動きになった特撮、ゴジラが再度上陸するきっかけ、そして北海道編。大阪編では大阪城を壊すシーンなど魅力的な特撮はあるものの、早回しによってゴジラの動きが安っぽくなっていました。ネット情報によると撮影ミスが原因と書かれていました。灯火管制を妨害するかのように、警察から逃げ出した犯罪者が爆発を起こしてしまい、その明かりによってゴジラがやってきてしまうシーンがあります。ゴジラがやってきてしまう原因の過程が説明がましく、話の流れとして異質なものでした。もう少しとんちの効いた原因で明かりがついてしまう方が個人的好み。そして、北海道編の特撮がゴジラに体当たりする飛行機ばかり、ワンパターンで飽きてしまった。殉職者が大量なので人がむやみに死んでしまう描写が苦手な人はキツイかもしれません。ただ、ゴジラを氷の中に閉じ込めるという設定はキングコング対ゴジラでも生きているものなので、流れを理解するためには見る必要はあります。
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