ぷかしりまる

私が棄てた女のぷかしりまるのレビュー・感想・評価

私が棄てた女(1969年製作の映画)
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私は遠藤周作による原作小説を読み終えた瞬間に、非常に不愉快だったため捨ててしまったものでした。そしてそれと同時に、人間の醜く恥ずかしい側面をこれほど鮮やかに描けるのかと感動したことも覚えています。しかし今作では原作のエッセンスが全く異なったものに変化しているため、あくまでも別な作品として楽しみました。性と金を巡る女同士の壮絶な戦いという印象を強く受けます。

VHSのジャケットに書いてある、原一男による説明では今作が監督の自伝的作品であるとされています。彼にとってのミツとは、棄てた育ての母とのこと。だからマスターベーションの要素が強いのかと合点が行きました