なかなかの衝撃作品だった。そして、観終わった後に切ない気持ちになった。森田ミツ役の小林トシ江さんがこれ以上のキャスティングはないのではないかと思うぐらいハマり役だった。また少しアングラ臭もする部分も…
>>続きを読むファムファタールな映画は好きですが、男が女を弄ぶ映画は元々嫌いで観ることはない。
でも、ストレートなタイトルに惹かれて観ちゃいました。
河原崎長一郎さんが優柔不断だけど二人の女にモテちゃうダメ男を演…
遠藤周作による原作が良いばっかりに。
「しかし、ぼくは知らなかったのだ。ぼくたちの人生では、他人にたいするどんな行為でも、太陽の下で氷が溶けるように、消えるのではないことを。ぼくたちがその相手から…
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1963年遠藤周作「わたしが・棄てた・女」が原作。
監督は「キューポラのある町」「青春の門」の正統派作品を撮った浦山 桐郎。
本作と後の1997年のリメイク「愛する」は真逆のアプローチをしていて面…
このレビューはネタバレを含みます
自動車の部品会社で働く吉岡は、社長令嬢のマリ子と良い仲であり、将来は安泰だと思われていたが現実はそう上手くはいかなかった。
かつては学生運動に励み、社会を本気で変えることを夢見ていた吉岡だが、現実は…
打算的に男の態度が招く逃れられない運命。この手の話は破滅的に終わってしまうのだが、安易なバッドエンドを避けてその先を描いた意外な展開が物語に深みを与えている。河原崎長一郎の屈折ぶりと浅丘ルリ子のクー…
>>続きを読む専務の姪との結婚が決まっていながらも、学生時代に肉体だけの関係を楽しんで捨てた女性と再会して良心の呵責にさいなまれる男性を描いた、浦山桐郎監督のドラマ映画。寡作な監督の代表作『キューポラのある街』(…
>>続きを読む「じゃあいっぺんも訪ねてやらなかったの?あれから。つまり、もういっぺん捨てたわけね。」
「あの人あなたにとって、なぁに?遊び?恋人?」
「優しさの他には、何一つ持ってなかったからな、彼奴は…」
…
メンヘラチックな恋愛劇の中に、弱さや醜さといった人間の真なる像が浮き上がってくる。小林トシ江の絶妙な配役と、それに対比する浅丘ルリ子の美しさを備えた演技が素晴らしい。ラストのカラーパートにおける夢想…
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