ドストエフスキーが書いたサンクトペテルブルクの白夜の下で起こる感傷的な恋模様は、1世紀を経たパリの夜の街あかりの下で、ひんやりとした温かさをもった恋物語として描かれる。
日差しの下では引っ込んでしまう密やかな想いや声も、夜には輪郭をもって立ち現れる。
写真家であり画家志望だったブレッソンの美意識が具現化された繊細で美しい映像。そしてピュアでイノセントな恋はどこか喜劇的。
月と二人のシークエンス、運命を仄めかすあのシーン、突然の上空への視点の移動に、美しい月に抗えず彼女から目を離した彼に、どきっとしてしまった。
原題を直訳すると「夢想家の4つの夜」
(フランス語わからないけど英語だと)
Four nights of a dreamer
邦題白夜は小説の原題。私は前者が好きかな。
この作品はフォロイーさんのおかげで出会えました🙏