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白夜のsonozyのレビュー・感想・評価

白夜(1971年製作の映画)
4.5
1971年 ロベール・ブレッソン脚本/監督。
『やさしい女』同様、原作はドストエフスキーの短編『白夜』
原題: Quatre nuits d'un rêveur「ある夢想家の四夜」
ベルリン国際映画祭 OCIC Award

セーヌ河畔とポン・ヌフ。70年代のパリを舞台に、夢想家の画家ジャック(ギヨーム・デ・フォレ)と、1年前に別れた男を待つマルト(イザベル・ヴェンガルテン)の四夜の物語。

第一夜:ある晩、ポン・ヌフ橋から飛び降りようとしている美しい女性マルトを見かけ引き止めたジャックは、涙のマルトと明日同じ時間に会う約束をして別れる。

第二夜:ジャックとマルト、互いの過去や素性を知る。
ジャックは街で見かけた女性についての夢想を部屋のベッドの上でテープレコーダーに吹き込み、それを再生しながら絵を描く孤独な青年。
マルトは母と暮らす家の一部屋を人に貸していてそこにやってきた歳上の男に恋をするが、彼はポン・ヌフで、1年後またここで会おうと約束を残し去ってしまう。

実はその男は3日前に戻って来ているのだが、ポン・ヌフに現れないとのこと。
悲しむマルトに、彼に手紙を書くようアドバイスし、彼の友人に届けてあげると優しくふるまうジャック。
だが、ジャックの心は「マルト、マルト、マルト。。」で溢れている。

そして、第三夜、第四夜へ。

印象に残ったのは
・導入部のジャックの草原でんぐり返り2回。笑
・第二夜で、男が貸してくれた本(エロチックな内容)をめくるマルト。(このジャケットのシーンです)
・マルトが自分の部屋で全裸で鏡を見るシーン。カフェでジャックとテーブルの下で手を握る膝ショット。。など艷やかなエロスも素晴らしい。
・ジャックとマルトが見つめる、セーヌ川観光遊覧船 バトー・ムーシュ船上で演奏されるボサノバなど、ストリートミュージシャンによる音楽が効果的に使われてるのも良かった。

ジャックがテープに吹き込んだ「「マルト、マルト、マルト。。」がしばらく耳から離れません。笑
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