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Kids Return キッズ・リターンのなんちゃのレビュー・感想・評価

Kids Return キッズ・リターン(1996年製作の映画)
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高校生の、エネルギーはありあまってるのに目的みたいのがなくてしょうもないことで見栄張ったりする感じが沁みる。たけし的とよく聞く唐突すぎてギャグみたいなシーンの変化がいくつかあって(車燃えるシーンと脇役がでかいチンピラにノされるシーン)笑ったし「これがたけし映画のやつかー」と小さく感動した。
シンジとマアちゃんの2人が主役だと思うけど、他にも幸子に思いを寄せていた子や芸人を目指している子など、子供から大人になるまでのうまく行ったり行かなかったりする変化が、さながら群像劇のようだった。ピンポンぽさもかんじる。マアちゃんがランニングするとき必ず道をはずしていたのが、彼のキャラクターらしいなぁ、と感心していたけど、終盤シンジも同じことをしたのがものすごい不安をあおられた。あと林のキャラがすごく疎ましく感じたが、つい仲良くなってしまいそうなユルい雰囲気が絶妙だった。
大がかりな逆転劇とかも特に無くシンプルな成長と堕落(?)がたんたんと描かれていて、画面の構図もめちゃかっこいい。時々遠巻きに写し出される青年達がとても寂しげで、全体的にエモーショナルな作品だった

あとヒロシがサチコにあげた手紙を爆笑しながら読んでたマアちゃんがそのあとカツアゲ対象であるヒロシをかばったのがちょっと「良いね!」と思った。
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