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赤い河のkojikojiのレビュー・感想・評価

赤い河(1948年製作の映画)
3.7
1948年 アメリカ 監督はハワード・ホークス。リオ・ブラボー三部作の監督。

リオ・ブラボーが1959年だからその10年以上も前にこの名作を撮っている。西部劇傑作の一つ。

1860年代。ダンソン(ジョンウェイン)牧場の牛は1万頭を超えていたが、南北戦争によって牛を買ってくれる業者がいなくなり、牧場の経営は火の車となっていた。
そこで、セダリアへ1万頭の牛を運ぶ大規模な計画を立てる。
共に行くのは息子のように育てたマット・ガース(モンゴメーリー・クリフト)と長年の相棒グルート(ウォルター・ブレナン)達だ。

一万頭の牛の移動は過酷を極める。100日を超える旅の途中、食料も無くなり仲間割れはする、脱走者は出る、牛の暴走はあるで大変な旅だ。
次第にダンソンと部下達の亀裂が広がる。
この部下を統率するのが若き牧童マットだ。

このロードムービーの中でも、一番迫力があったのは牛の暴走ジーン。一旦走り出した一万頭の牛を止めるのは並大抵ではない。この時も一人が亡くなる。

 マットを演じるモンゴメリー・クリフト(愛称はモンティ)がカッコいい。二枚目で早撃ちのガンマン、リーダーシップはあるし、これはスターになる要素が揃っている。

この赤い河はデビュー作だが、当然のように、この作品で一気にスターダムにのし上がる。
この映画の3年後、エリザベステイラーと共演した名作「陽の当たる場所」でアカデミー賞主演男優賞を獲得している。
1956年交通事故に遭い、顔の一部の筋肉が動かなるという悲劇にあう。
しかも噂のテイラーと共演の「愛情の花咲く樹」の最中だった。
エリザベス・テイラーはずっと彼のことが好きだったという噂がある。
1961年奇跡のカムバックを果たして、『ニュールンベルグ裁判』ではアカデミー助演男優賞にノミネートされている。
亡くなったのは1966年。45歳の若さだった。
波瀾万丈の人生だった。そんな彼の生涯を考えながらこの作品を観るとまた違ったものに見えてくる。
こんな見方はもちろん邪道だけど。

私の中学の担任が彼の大ファンでよくモンティの話を聞かされてた。私の思い入れのある俳優の一人だ。
それで、今回長々と記録を整理してみた。

2022.12.22視聴557
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