余韻が深い…エンドロールでずっと浸ってしまう。こういう時間を味わえるから映画が好きだ。
出来事といえばずっと二人の会話しかない。
偶然出会ってしまった異国の二人がウィーンで過ごす、日が昇るまでの一夜。
恋に落ちた二人には特別な展開なんて必要なくて、隣を歩くことと冗談が混じった会話しかいらない。
ロマンチックだなぁ。
ただただ二人の世界なんだけど、飽きない。
自分の大学時代に文学の教授が話していた、"「ロミオとジュリエット」は二人とも最後に死んでしまうから愛され語り継がれる物語なわけじゃない、この二人が出会ってしまったことに大きな価値がある"、という話がなんだか頭をよぎった。
レコード屋で試聴するシーンと電話を掛け合うシーンが好き。
二人が話していたように、ずっと夢みたいな、幻想を見ていたような感覚。
続編の「ビフォア・サンセット」を観るのが待ち遠しいけど、すぐ味わってしまうよりちょっと時間置きたい。
素晴らしい映画。公開年が自分の誕生年で、そんな部分も含めていい出会いをしたなって。