にいにい

ビフォア・サンライズ 恋人までの距離のにいにいのレビュー・感想・評価

4.0
列車で偶然出会い惹かれ合った2人が日が昇るまでの一夜をウィーンの街で過ごすラブロマンス。恋愛物は正直苦手だけど本作は凄くロマンティックで心に響くものがあった。

お互いに素性も何も知らない状態でもポンポンと続く小気味良くウィットに富んだ会話。哲学的で知的でそれでいて互いを知ろうと探りを入れる感じ、出会い初めの初々しさも感じさせ愛おしい。レコード店の絶妙な距離感、合いそうで合わない視線、もどかしいけどあれが凄く良いんだな。

運命的な出会いから夢のような一夜を過ごす2人に徐々に現実という夜明けが訪れる。この人だと感じるものがあるもののたった一晩を共にしただけ、更にアメリカとパリという物理的な距離も夢の中にいる2人を現実に引き戻そうとする訳だが2人が取った選択はこの一夜だけでなかった。この選択が後々どう2人に影響していくか、残りの2作を見ねば。正直観るのが怖い気持ちの方が強いが果たしてどうなるだろうか。
にいにい

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