らんでぃ

泥の河のらんでぃのネタバレレビュー・内容・結末

泥の河(1981年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

昭和31年、食堂の息子である信雄が対岸に繋がれているみすぼらしい舟に住んでいる少年の喜一と出会い友達になる話。
全然知らない映画だったけど子供達の世界を描いた話は好きなので観てみたらとてもいい映画だった。食堂の客のおじさんの潰れた耳を見た瞬間にそこを注視して音が消えるシーンの時点でもう心掴まれた。大人になったらそういう人もいるで済まされる事も子供にとっては衝撃なんだよね。子供にとっての非日常である人が死ぬというシーンや、子供が寝ていると思って両親が何かの話をしているのを寝たふりして聞いてるシーンとかいいよね。子供と大人の世界の壁。信雄は優しいし両親が素敵な人でほっこり。喜一も悪い奴じゃないし姉の銀子も優しくその母もいい人なんだけど…それがまた辛いなぁ…。なんだかよくわからないけど子供ながらに関わってはいけないって思っちゃうことってあるよね。信雄の気持ち凄くわかる。橋で銀子とすれ違うシーンは悲しい。でもちゃんと自分で考えて最後に行動をおこした信雄に泣けるよ。子供が明確に成長した瞬間だった。そういうのを経て大人になっていくんだなぁ。
らんでぃ

らんでぃ