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泥の河のsusukiのレビュー・感想・評価

泥の河(1981年製作の映画)
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小学校時代、貧乏だった同級生のことを思い出した。仲は良かったんだけど、お互いの家に遊びに行くうち、それぞれの家庭環境•境遇の違いに気づいていって、疎遠になっていった。そんな心の棘を思い返させる映画だった。

カニの死のシーンで決定的になる、交われそうなんだけど結局は交わりきれない、どうしようもない隔たり。哀しみを引きずったまま映画は終わる。
全編、通奏低音のように鳴る”戦後”残されたものの痛みも、切なさを引き立てる。
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