私が今まで聞いてきた両親や祖父母の話はどれも高度成長期頃の話で、戦争が落とした影について聞いて来なかったのもあるかもしれないけど(敢えて話さなかったのかもしれない)、この作品を見て今更ながらに当時の人はこんな思いを抱えて生きていたんだと知った。
人の温かさに嬉しくなったと同時に、現実を見せられたようで途端に辛く悲しくなって、涙がポロポロ出てきた。
天神祭のエピソードは何とも切なく、誰か声を掛けてあげてと願ったけれど、きっちゃんとのぶおにとって大人になっても忘れない大切な思い出になったかもしれない。
加賀まりこが美しすぎて一瞬時が止まった。
子供たちの表情が静かに語っていて、心に残る素晴らしい作品だった。
