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泥の河のkmのレビュー・感想・評価

泥の河(1981年製作の映画)
4.0
昭和31年、大阪の河べりのしがない定食屋の息子、ノブオ。
その河向かいにある日現れた船宿とそこの兄妹

ノブオの父が呆然と見つめる新聞の「もはや戦後ではない」の文字。

闇市で出会ったノブオの両親、満州から引き上げてきた父、戦後夫を亡くし船上で体を売って生計を立てるきっちゃんの母、学校に通えず世間からも後ろ指さされながら船上で暮らすきっちゃん、きっちゃんが歌う生前の父がよく歌った軍歌。その軍歌を聴き遠くを見つめる父。
印象的なシーンやセリフが次々続く。

こんな人たちがいて、
置き去りにしたのか、犠牲にしたのか、共に豊かになったのか
いつの間にか経済成長し、様変わりした今。
遠いようで近いような
いよいよ戦中、戦後を知る人たちがいなくなり、
もはや戦後ではない のか
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