ぽんてぬ

泥の河のぽんてぬのレビュー・感想・評価

泥の河(1981年製作の映画)
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戦後10年経った日本・大阪の河辺で生活する人々のお話。
「もはや戦後ではない」と新聞には書かれる一方、終戦直後と変わらぬ貧しい生活。
とある定食屋の9歳の息子と、ある日突然やってきた舟…通称:廓舟で生活する9歳の男の子と、そのお姉ちゃん。

藤田弓子さんを見るために彼女が出演しているこの作品を見つけて鑑賞したけど、この「泥の河」は数々の賞を受賞している有名な作品らしく、ちょっとした偶然ラッキー。

キイチが、河で捕れたカニをウィスキー(のようなもの)に浸してマッチで火を点け、カニがジタバタともがいたり、じっと固まったりする様子を「おもろいやろ」と話す場面。
まだまだ幼い子どもである彼の心の底に溜まっている、まだ彼自身の言葉ではきっと表現できないのであろう闇がこの行動で表されている気がした。
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